同人小説の装丁デザイン
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ごりら爆弾様『黒い鳥』(2020)
▶︎制作秘話
内容として、
「人の死に関わる人たちが少しずつ前をむいていく話なので、シリアスだけど希望を感じる表紙にしたい」
とのことでした。
人の死に関わり、心身ともに振り回された彼らが、先の見えない中でも前に進もうともがいて、最後はしっかりと自分の足で地についてあるいていく、重厚感のあるストーリーでした。
そのため、このご依頼では、イラストも含めたデザインのほうが、より意図が伝わりやすいと考えて、表紙イラストも担当しました。
透視図法や配色できっちりとした印象を出しつつ、トンネルの中、先の見えない場所で迷っているイメージを描写しました。
また、ストーリーの中の印象的なモチーフに小説がありましたので、絵の中にいる登場人物にも小説を持たせて、ストーリーを匂わせるように描きました。
デザインでは、その描写を邪魔しないような丁寧な印象に仕上げました。