続いての作品もレトロテックカーネタで、こちらは日本を代表する最大手自動車メーカー・トヨタ自動車が1966年に発売したクラウンシリーズの最高級グレード、クラウンスーパーデラックスをベースに起用しました。
 既にご存知の方も多いと思いますが、トヨタ自動車は今年創立80周年を迎える日本の大手企業で、クラウンは同社から初代モデルが1955年に発売された国産乗用車の中でも最長寿の車種として知られています。今日掲載したスーパーデラックスは2世代目(1962年9月24日~1967年9月4日)の末期・1966年11月に追加発売された最高級グレードで、当時としては贅沢且つ最先端を行く豪華装備が満載されて話題を呼びました。具体的にはカーエアコン、電動式パワーウインドー、3段式フルオートマチック、タンデムマスターシリンダー式前輪ディスクブレーキなど、当時としては画期的な快適装備・安全装備が揃っており、国産車の中でも最も安全快適なクルマとして高い評価を得ました。
 そのクラウンスーパーデラックスにレトロテックカスタマイジングを施すと……
 まずエンジンはオリジナルストックのM-F型水冷直列6気筒SOHC1,988㏄[ボア×ストローク75mm×75mm、圧縮比8.8:1、最高出力105㏋(77kW)/5,200rpm、最大トルク16.0kgm(157Nm)/3,600rpm]に代わってアメリカ直伝・レクサスGS460譲りのクレートモーター1UR-FE型水冷V型8気筒32バルブDOHC4,608㏄[ボア×ストローク94.0mm×83.0mm、圧縮比10.8:1、最高出力326㏋(240kW)/6,400rpm、最大トルク44.9kgm(440Nm)/4,400rpm]を新たに搭載。トランスミッションもそれに合わせて電子制御オーバードライブ付6段変速オートマチックをコラムシフトで搭載し、さらにブレーキも電子制御アンチロック回路内蔵4輪ベンチレーテッドディスクブレーキに換装しています。
 横浜山手の洋館街に、1960年代テイストが溢れるこのクルマは破綻なく収まっています。見かけはいかにも昭和40年代初頭(1965~1968)の古式蒼然とした匂いがするけど中身は最先端のハイテク装備が満載になっているなんて、見ているだけでもビックリしますね。