今日はぼくのお気に入り・プリンスグランドグロリア1967年冬春最終モデルをレトロテック仕様に仕上げました。今、ドナルド・トランプ大統領就任に国内外が揺れているアメリカには、古き佳き時代のクルマを現代的な味付けで甦らせるレストモッドカスタマイジング、レトロテックカスタマイジングという旧車趣味があることはもう既にこのサイトでも紹介した通りですが、カジノの街として世界的に有名なネバダ州最大のリゾート都市ラスベガスでは毎年秋になると米国自動車用品工業会(SEMA)の主催するトレードショー「SEMA SHOW」が盛大に催され、アフターマーケットパーツが多数展示されて業界人に大変好評をいただいています。
 そこでぼくも我が国を代表する日産自動車と、そのもう一つの源流ともいうべき今は亡き栄光の自動車メーカー・プリンス自動車工業が手塩にかけて育てた高級サルーンをベースにしたレトロテックな一台を仕上げてみました。
 クルマはプリンスの最高級グランドサルーン・グランドグロリア。ちょうど日産自動車に吸収統合された直後の最期のモデルをベースに、インフィニティQ45風味のかっこいいスリーパーレトロテックに仕立て直した一台で、エクステリアは往年のグランドグロリアの雰囲気を残しながらもキーレスエントリーに全座席シートベルト完備、電子制御式アンチロック回路内蔵4輪ベンチレーテッドディスクブレーキなど、現代の高級サルーン・高級スポーツカーに必要な装備を満艦飾の如くに揃えています。
 もちろんインテリアも高級感あるベロア織りのシルキーウール地と和の趣が漂う漆塗りのチェストナットウッドパネルをふんだんに用いておりますし、メーターパネルもバーチャルビジョンを採用したグラスコックピットになっている上にGPSモニター内蔵液晶マルチビジョンとマイコン制御のカーエアコン(空調換気扇内蔵)、AM(535KHZ~1605KHZ)/FM(76MHZ~108MHZ、ワイドFM対応)/テレビ3バンドチューナー付きカーステレオ、さらにはフリーハンド機能内蔵電話(スマートフォン・PC対応)といった具合に快適機能が満載されています。
 そしてパワーユニットは、米国直送のクレートモーター・ニッサン(インフィニティ)VK56-DE型エンジン[水冷V型8気筒32バルブDOHC5552cc、内径×行程 : 98.0mm×92.0mm、最高出力235kW(320PS)/5200rpm 522Nm(54.3kg-m)/3400rpm]と電子制御6段変速オーバードライブ付きオートマチックをドッキングしていますので、スムーズ且つシャープなドライヴィングを存分に堪能できます。
 高度経済成長期の熱気と香りが漂う高貴な出で立ちに、2010年代の最先端技術を盛り込んだクールな一台です。とくとご覧ください。ではどうぞ!