illust ヨシノ様
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※転載、盗用厳禁
2000字で作成

≪世界観≫
・ファンタジーベースだが魔物や魔法は存在しない
・舞台は軍事大国。人間同士が醜く争い、殺伐とした雰囲気
・主人公はお金で暗殺等を請け負う青年

≪主人公の過去≫
1.国内外の少年少女が、山間部の閉鎖された敷地にある施設に集められる
※スラム出身で攫われた等、身寄りの無い子がほとんど

2.施設は、ひたすら戦闘能力を高めるための場所で、命令違反や脱出を試みると問答無用で監視役の大人に射殺される

3.集められた男同士、女同士でペアを組み、狭い個室で寝食を共にする
※最初の段階で、集められた少年少女は100人程度

4.強くなるための過酷な訓練が行われる中、主人公はペアとなった少年と仲良くなる
※ナイフ、銃、毒薬等、あらゆる武器の使用法についての訓練を受ける

5.過酷な訓練の中では死ぬ者も現れる
  唐突に「今回の試験の最下位だった者、そのペアの者は射殺する」といった理不尽極まりない試験も
※なお、ペアが死んだ者同士で新たにペアを組まされる等、ペア行動は必須

6.1年経過。生き残ったのは10ペア20人

7.最後の試験は「ペアの者と殺し合いを行う」「勝った10名は施設からの卒業を認める」というものだった

8.ペア制度は絆の育成ではなく、初めて自分の意思で人間を殺害、それも辛い訓練を共にしたパートナーを殺害出来るような冷酷な精神を身につけるためのものだった

9.主人公、自問自答しながらもパートナーと勝負、勝利

10.この数年後から物語は始まる

補足
施設はタダ同然で少年少女を集め、訓練し、戦闘力・精神力という価値を付けた上で、闇ギルドや軍、裏組織に売却している。

≪登場人物≫
主人公
18歳、男性。
得意武器はナイフと短剣。拳銃も使用するが苦手意識がある。
組織には無所属。他者を信用していない。
細身と速い動きを活かした暗殺が得意。
パートナーを殺害したことがしばらくトラウマになっていたが、現在は乗り越えた。
無口気味。

ヒロイン
19歳、女性。
主人公と同時期に施設を卒業。
得意武器は銃。変装も得意。演技を超えて、人格の使い分けが出来る。
施設の卒業後は用心棒兼「掃除屋」として、とある貴族に雇われている。
普段、館内では住み込みの使用人(メイド)の格好をしており、完璧にこなせる筈の炊事洗濯を敢えて一般的なメイドと同程度の仕事ぶりで行う。
館内の人間で、彼女が施設の卒業生だと知っているのは雇い主の貴族のみ。

知人A
20歳、男性。主人公、ヒロインと同期。
2人より腕力は劣るがその分勉学の知識が豊富。
本人は知らないが実は高貴な生まれ(妾の子だが)である。
2人に比べると、人としての優しさを心に残している。
卒業と同時に施設に雇われ、毒薬の研究をしているが、いつか、自分にも施設にも罰が下ると考えている。

施設長
明確な悪役。元軍人、自身の戦闘力も相当なもの。
国の役人や貴族へ汚職を行っている。

≪作品の特徴≫
・作中の人間関係に信頼が芽生えることは無い。利害の一致からの共闘はある。
・ただ、最後に主人公が撃った一発は、ヒロインを信用していなければ撃てなかった一発だっただろう。
・主人公、ヒロイン、知人Aは仲間ではない。同期というだけで、別々の生活を送っている。
・ヒロインといっても主人公と仲が良い訳でもなければ、結ばれることもない。
・施設と国家に主人公たちが一矢報いる内容。

≪冒頭≫
深夜。
「仕事」帰りの主人公が路地裏を歩いていると、全身黒ずくめの男達とすれ違う。
男達の顔に見覚えのある主人公。
彼らは施設の人間のようで、スラムの少女を誘拐し、施設に帰る途中のようだった。
男達は「黙っていろ」と言いたげな視線を送って来たため「分かってる」と主人公も目で合図。
男に抱えられた涙目の少女と目が合うも、無視。

再度路地裏を歩いていると、建物の屋根からヒロインが音も気配も無く飛び降りてくる。
「黒髪で背の小さい女の子見なかった?」
と問うヒロイン。
「…施設に連れ去られたようだが」
主人公が答えると、
「そんな…」
「その子に仕事を『見られた』の。大事な仕事をね…。私としたことが」
と、ヒロインは夜空を見上げ、肩を落として呟く。

ヒロインが仕事を少女に見られたこと。
少女と主人公が目が合ったこと。
主人公が誘拐の現場を見たこと。
これらをきっかけに物語が動き出す。